vol.18

ギャグマンガ
ギャグマンガを好み、その「笑い」について語りたいと思った方、『ユリイカ』の「ギャグまんが大行進」という特集はもう読まれただろうか。その中でも、特に興味深かったのは、『セクシーコマンドー外伝すごいよ!!マサルさん』(以下『マサルさん』)とお笑い第三世代(その中でもダウンタウン)とを比較し、考察しているこの記事。
 この記事の著者である足立守生氏は、両者の笑いの特長を3つにまとめ論じている。一つは、「難問の解答による笑い」。二つ、「ヒーローと生活感の密着による笑い」。そして、三つ、「謎の秘められた歌による笑い」である。これだけを書くと、「笑い」を難しく分析したなーと思われるかもしれないが、読んでいくとその丁寧で的確な理論になるほどと思わされる。  
 ナンセンスなギャグ(言い回しから言葉遊びまで)は、理論などが展開されない次元のものであるような気がしていたが、少なくともこの記事ではきっちりと答えを出している。また、日本の童謡やイギリスの童謡マザーグースの歌詞には、子どもに通じる笑いとして「ナンセンス」がちりばめられていたことを思い出した。大人になってからも、ギャグマンガの中に「ナンセンス」を要求するのは、幼少の頃の笑いの断片が、記憶(心)に残っているからではないだろうかとも思える。
 とにかく、ギャグマンガ好きの方、『マサルさん』を愛していた方、「ダウンタウンのごっつええ感じ」(特に松本仁志氏と板尾創路氏)が好きだった方、この『ユリイカ』をご一読を。
 『ユリイカ』のバックナンバーは売切れてしまうものもある。現在、手に入らない過去のユリイカを図書館で読めるのは嬉しい。ゆうき図書館が所蔵するこの『ユリイカ』三十七巻二号は、現在製本準備中であるが、バックナンバーがセットに製本された豪華?『ユリイカ』を読むのが今から楽しみである。
ユリイカ三十七巻二号/「不可解な歌と、笛の音にのせて。」)

 

■お気に入りの「一瞬」を「一枚」に
 「〜絵になるものを探すのではなく美しい光を感じること〜」、と述べる徳光ゆかりさんの連載記事がある。〈写真今さら相談室〉という連載なのだが、「カメラはフィルムでもデジタルでもOK、コンパクトやケイタイでもOK」と、写真に対して気負い過ぎないようにとアドバイスをされているのが嬉しい。
 また、「レッツ!スナップ」「レッツ!ネイチャー」という記事の中には「こうすればよくなる」というコーナーがある。こちらは応募作品に対しての助言を載せているが、読者への簡単なヒントとしても参考になると思う。
 写真は技術も大切だが、撮る人の心も大切だと気付かされた記事だった。
(日本フォトコンテスト 通巻第389号/写真今さら相談室)
 


■進化するウェブ
新書『ウェブ進化論』(ちくま新書刊)が売れているそうだ。それだけ、ネットやITビジネスに関心がある人が多いということだろうが、この本は、40代以上の方が、「ネットで起こりつつある変化を理解できず、それを理解するための入り口」として手にしているらしい。
 さて、「ウェブ2.0」や「ロングテール」という言葉をご存知だろうか?企業の発表会やプレゼンテーションでも頻繁に使われ、デジタルのトレンド用語となっているそうだが、意味を理解していない人にとってはおそらくハテナ?といったところだろう。まさに、今首を傾げた方には必見だ。
 ここでは、用語の説明を簡単に説明し、現代のネットワークサービスに触れている。
 私自身。店舗に出向かなくても、自宅に届けてくれるから楽だという理由でオンラインショッピングの一つであるAmazonを利用しているが、このamazonこそ、ロングテールをうまく活用している代表だと気づかされる。
 リアル店舗とネット店舗の売れ行きの違いは?amazonの仕組みとは?ユーザーに合わせる2.0とは?ウェブの進化に興味のある方は、是非手にとってみてはいかがでしょう。
(ウルトラONE 7巻6号通巻156号/「「ウェブ2.0」がビジネスを変える」)


■図書館でひとり遊び
ザッパーを手にしたあなたは、きっと「図書館」を嫌いなヒトではないはず。今号の『じゃらん』では、ひとりの休日にもってこいの図書館を紹介しています。確かに、何の予定もない休日は、本をじっくり読める図書館に出かけてみたくなりますね。さてさて、図書館といっても、公共図書館から専門図書館、私立大学図書館などなど、様々な館種の図書館がありますが・・・?
 『じゃらん』で紹介している図書館はコチラです。「国立国会図書館国際こども図書館」「アジア・アフリカ図書館」「神奈川県立金沢文庫」「豪日交流基金 オーストラリア図書館」「武蔵野美術大学 美術資料図書館」「立教大学図書館旧館」「ハウススクエア横浜ライブラリー」です。ちなみに、ワタクシ、先ほどから立教大学図書館旧館に出向きたくてウズウズしている足を抑えるのに必死です。このレトロで上品な洋館。歴史あるたたずまい。近寄りがたい雰囲気と、やさしく出迎えてくれそうな温かい雰囲気を両方合わせ持つ素敵な図書館ですよ。夕方頃はきっとポコポコと灯る照明がキレイなことでしょう。
 さて、この中で行ってみたい図書館は?
じゃらん17巻10号通巻470号/ひとりの休日は秘密の図書館」)


 
■I love UK
「若い時は、アングリーであることが若さゆえに世の中に受け入れられる。ところが47歳でアングリーだと中年がグチってると思われるだけ。」
 ポール・ウェラーのこの言葉に、自分の幼さを痛感しながら読み進みました、<TITLe>5月号。
 他の雑誌でもUKロックツアー的な旅行の紹介はあるけど、こんなに引き込まれた事はありません!
 例えば−朝もやが全身を包み、顔がヒンヤリしながら公園を散歩する感じとか、パブのドアを開けた途端に店内に滲みついたビールのニオイが鼻をつく感じとか−まるで自分がそこに居たような錯覚に陥ったのです!
 この特集は、今の日本に(今の自分に、かも)嫌気がさしてるUK好きを、居ても立ってもいられなくするかもしれません。
 ・・・覚悟を決めて、読んでみる?
(TITLe 第7巻 第5号 /「ロックで旅するイギリス。」)