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2ちゃんねる。「電車男」で話題になったインターネットの掲示板です。匿名で自由に書き込めるので、誤情報や誹謗中傷も多く、かつては「便所の落書きみたいなもの」なんて言われていました。でも「電車男」のお陰で、現実社会と同じに悪質な人もいれば普通の人も普通に存在するということが、ようやく世間に認知されつつあるようですね。
この記事では、そんな2ちゃんねるの基本的な情報を紹介しています。全体の構造や操作方法、掲示板での特有の言い回しや、誤情報に騙されないコツなんかもこの記事はフォローしていますから、これから初めて2ちゃんねるを見る方は、まずはこの記事を読んでからの方がいいかもしれません。
(Yahoo internet guide 十巻 一一号通巻一一八号/「お父さんのための2ちゃんねる講座 入門編」)


早稲田大学交友会が卒業生を対象に発行しているこの雑誌。タイトルだけを見ると全然面白くなさそうですが、読んでみたら、なかなかこれが凄かった!
この特集では、学生や先生に親しまれてきた、古くからある喫茶店蕎麦屋、ラーメン屋に洋食屋、居酒屋等が紹介されています。紹介されるお店の数が半端じゃない上に、お店と学生や先生とのエピソード、昔と今の価格比較、昔の食文化を書いたコラムまで入ったこの特集。特に早稲田と関わりのない方も、普通にグルメ雑誌として読んでもいいし、昔の東京の文化を見る情報誌としても十分に価値ある内容です。これは本当にお薦め!ぜひ読んでみて!
( 早稲田学報 No.1153 /「特集ワセダをたべる」)


今の高校生二年生は平成生まれです。そう考えると、いつの間にか昭和は遠い昔になっていたんですねぇ・・・
小学館のPR 誌「本の窓」の七月号は、「ビジュアルNIPPON 昭和の時代」の刊行を記念して、昭和の特集を組んでいます。テレビや自動車が家庭に入ってきた当時を振り返っての述懐など、当時を知る人には懐かしく、知らない人には新鮮に感じる内容です。誰が読んでも楽しめると思いますよ。
( 本の窓 二十八巻六号/「私の昭和」)


古本屋さんは本を売るばかりじゃなく、本を沢山書いているんです。
今年4 月に東京古書会館で行われた「古本屋の書いた本」という展示会の目録には818 点も記載されていました。彼ら自身が執筆したものも数多いのですが、編集を手掛けた文献目録や資料集なども、その地道な仕事の成果が後に大変高い評価を受けています。古本という、ちょっと特殊なものを扱う業界を垣間見る楽しさと、書き手の人柄や文章の魅力から、読み終えるとその古書店を訪れてみたくなってしまう、そんな本を書いた古書店主達を紹介したこの記事。既に亡くなった業界の草分けのような大家から、これから業界を担う気鋭の若手まで総勢10 名を取り上げています。そして、本好きの方に嬉しいニュース!タイミングのいいことに10/28 〜 11/3 に毎年恒例の神田古本まつりが開催されます。この機会にぜひ神保町にお出かけを!ついでにその界隈の古書店を散策するのも、きっと楽しいことでしょう。
三省堂書店神田本店4 階の人文書コーナーでは「人文道場」と銘打って、専門家のセレクトによる、段階的にステップアップしながら専門書にも手を伸ばせるような趣向のブックフェアを開催しています。現在は明治学院大学の社会倫理学の先生、稲葉振一郎氏が本を紹介中。こういう取り組みも本の街らしくて面白いですよね。ちょっと勉強したくなっちゃうかも?
( 季刊銀花 143 号/「古本屋の主は本を書くのも好き」)


パソコンを起動して目的のファイルを探す。「あれっ?あのファイルはどこに保存したんだっけ?」そんなことってありませんか?この記事では、ファイル検索ソフトの機能を徹底検証。自分のパソコンの中だけを探すものや、インターネットも合わせて探すもの、メールだけを探すものなど、ファイル検索ソフトにも幾つか種類があって、それぞれ仕組みによって一長一短あることがよくわかる内容です。これを参考に、自分の用途にあった検索ソフトを試してみてはいかがでしょう?
(NIKKEI BYTE 二六八号/「デスクトップ検索の奥義を探る」)


「編集者・執筆者のための秀丸エディタ超活用術」(007.6/ ニ) の著者、西谷能英氏による記事。文章を書くのにワープロは向いていない、執筆ツールにはエディタが最適なのだと主張する氏に同感の方も多いのでは?
今後、彼はエディタ愛好者同士の情報交換の場を作ろうと「エディタ主義者の会」発足に向けて、どうやら本気で動き出す模様。エディタを使っている方は、彼の動向をチェックしておいた方がいいかも?
( 未来 No.469 /「テキストエディタ主義宣言」)



「にっぽにあ」は、現代日本の社会、文化を広く世界に紹介する雑誌です。(日本語版のほかに、英語、フランス、ヴェトナム語など全一四カ国語版で刊行されています。)さて、そんな「にっぽにあ」でこんな特集を見つけました。その名も「長寿の国、ニッポン」。
日本は六五歳以上の人が全体の約一九%を占める世界一の長寿の国。元気でハツラツとしたご高齢の方を多くみかけます。誌面では、百歳のプロスキーヤー三浦敬三さんや九七歳の教師、大村はまさんらを紹介。お年寄りのもつ元気で力強い「現役パワー」には、とてもとても頭が上がりません。
(にっぽにあ 二九号/「長寿の国、ニッポン」)



そろそろ秋の彩を感じられる季節となりました。そう、やってきますよ!紅葉の季節!各雑誌で、紅葉特集を始めるこの季節。思い切って、茨城の秋を満喫してみてはいかがですか?
県内で、紅葉を楽しめる公園や渓谷・渓流もあります。美
味しい料理で食もすすみ、その後は、温泉なんていいですよね。個人的には茨城県立歴史館(水戸市)の銀杏並木と、その下一面の黄金色のじゅうたん(写真が掲載)に、思わずごくり。まだ訪れたことがないので、是非行ってみたい。あなたも、地元の秋を感じてみてはいかがですか?
(月刊みと 三八八号/「茨城の秋を満喫」)



LOHAS( ロハス)」とは米国発の「L i f e s t y l e s  O f  H e a l t h  A n d Sustainability」の略で、健康と持続可能な経済社会の実現を重視するライフスタイルのこと。
誌面では、急拡大しているロハス市場の実態や、「LOHAS な人たち」が消費社会に与えている影響、また企業の戦略などにピックアップ。興味のある人はLOHAS を提案する『ソトコト』や、『サイゾー』増刊号の『MY LOHAS』など様々な雑誌でLOHAS な生活を取り上げていますよ。上記雑誌はゆうき図書館にあります。
週刊エコミスト八三巻五五号/「ロハスに生きる」)



水槽の中にLEGO(レゴ)が入っていたり、従来の水槽のイメージを打ち砕くような斬新なデザイン。もしかして、人間の生活環境より居心地良いのでは?と思ってしまいました(笑)
インテリアデザインとして、水槽の形も楽しめますね。魚を飼ってみようと思う方、水槽をお洒落にしたいなんて思っている方、ご参考に!
(アクアライフ 27 巻14 号/アイデア水槽大集合)



酒と芸術家は、古来何かと縁が深いようです。酩酊に触発されて作品のインスピレーションを得たり、優れたパフォーマンスを発揮したりする例も数多くありました。
この記事では、日本を代表する抽象画家、元永定正・中辻悦子夫妻にインタビュー。酒と芸術の関係について語る興味深いお話が掲載されています。また、特集ではこの秋のお出かけ先にピッタリの、酒を味わいつつ美術や音楽に触れられるスポットを多数紹介しているので、そちらも要チェック!
( 月刊たる No.275 /「特集 お酒でアートする」)



「民藝」という言葉、ずーっと昔から普通に使われている言葉だと思いませんか?でも、実はそうじゃないんです。
大正十四年に、日本民藝館の創設者・柳宗悦と陶芸家の濱田庄司河井寛次郎が、自分達の収集品の美を語るために「民衆的工芸」の略称として「民藝」という新語をつくり出したのが起源だとか。意外ですよね?元々は彼らの個人的な趣味から発した「民藝」ですが、日本民藝館を中心に彼らの遺志を継いで今も活発に新しい民藝のあり方を模索し続けています。「新幹線は現代の民芸品か否か?」という斬新な議論が交わされたり、海外に向けて日本の民藝を積極的に発信したり。こうした活発な活動の影響で、海外でもその土地の民藝に注目が集まり、今では世界中に民藝の博物館が出来て展覧会も活発に行われています。たった三人の美意識が、百年足らずの間に世界に広がって、今では外国の辞書にも「mingei」が記載されているとか。凄いと思いませんか?そんな民藝の歴史について、概略を知るには最適な記事です。是非どうぞ!
( 藝術新潮 五六巻七号/「ものがたり日本民藝館」)


今年の春先に、高田渡が亡くなった。高田渡と聞いて、一体どれくらいの人が知っているのだろう?
「いやだなぁ〜やめたいなぁ〜なんて思いながら、三五年くらい唄ってます」と口癖のように言いながら、ずーっと変わらないスタンスで活動してきた伝説のフォークシンガー。二〇〇四年に映画「タカダワタル的」が公開されていたから、若い人も意外に知っているのかな?「自衛隊に入ろう」「三億円事件の唄」など強烈に風刺の利いた曲で有名になり、その後、金子光晴草野心平山之口貘なんかの現代詩を好んで歌う独自のスタイルを確立。世間がどう変わろうと自分のスタイルを磨き上げることに生涯を費やした唄の職人。酒にまつわるエピソードには事欠かず、酒浸りでステージで眠ってしまうこともしばしばだったとか。その人柄から多くの人々に愛され、「国が認めない人間国宝」とも呼ばれた高田渡。彼の人生や音楽観について、なぎら健壱はじめ身近な人たちが語るこの追悼特集。一読して、是非曲も聞いてみて欲しい。
(en-taxi  No.10 /「追悼 高田渡」)


東京の荒川区台東区・文京区・北区の境界にある谷中・根津・千駄木。最近よくこのエリアがテレビや雑誌で取り上げられる。住みたい街ランキングなんかでも、最近人気急上昇中らしい。
ここはお寺や神社が多く、都心に近いのに昔ながらの情緒溢れる風景がたっぷり残っている。そんな風情に加え、古くは明治から文豪が住み、夏目漱石森鴎外芥川龍之介室生犀星など数多くの文豪や芸術家が居を構えた地とあって、何やら文化的な香りもする、下町情緒と山手の文化が交錯した、不思議な魅力をもつ場所だ。現在も東大や芸大、上野の美術館も近くにあることから、自然と不思議な人たちがあつまる地域となっている気がする。今回紹介する「映画フィルムは残せるか」は、古いものを大事にするこの土地柄によく似合った記事だと思う。根津に事務所を構えるFPS( 映画保存協会) の活動を紹介したこの記事。八ミリなどのホームムービーも、何十年も経てば消えてしまった風景を記録した貴重な資料になる。そんなフィルムを集めて修復し、一本でも多くのフィルムを救おうという彼らの活動が詳しく書かれている。毎年八月の第二土曜日は「ホームムービーの日」で、世界中でホームムービーを持ち寄り上映するイベントが開催されている。日本ではこのFPS が主催していて、今年は東京・名古屋・京都・山中湖で上映会が開催された。そのイベントについての紹介も掲載されているので要注目だ。
( 谷中・根津・千駄木 八十号/「映画フィルムは残せるか」)


ロビンソン・クルーソー漂流記」の実在のモデルとされるスコットランド人、アレクサンダー・セルカーク(1676-1721)。彼が、実際に無人島生活を送っていたという住居跡が、南米チリ沖の島で発見されました。十七世紀のスコットランド人が、南米の無人島で四年以上!これは大変なことですよね?救出を信じて耐え抜いた彼の暮らしを現代に伝える、本当に貴重な発掘です。詳しくはこちらの記事をどうぞ。
( ナショナルジオグラフィック十一巻十号/「ロビンソン・クルーソーの家を発見」)


じゃらんでは、見学無料の社会科見学スポットを特集しています。そこではなんと、お隣の筑西市に工場を置く「日本ハム」をピックアップ。
カフェが併設されている「下館工房」にてウィンナーソーセージ作りを体験など、勉強にもなるし、楽しめそうだし、気になりますね。これからの行楽シーズン。『家族揃ってのレジャーはお金がねぇ…』とお困りのお母さん、お父さん!無料で楽しめる社会科見学スポットをじゃらんで探してみてはいかがでしょう。
じゃらん16 巻22 号/社会科見学スポット12)



映画化が決定した「ナルニア国ものがたり」。ご存知の方も多いのではないでしょうか。知らない方は、出版された全巻1冊1 冊読んで、映画を待つというのもいいかもしれませんね。そんな、ナルニア国ものがたりに興味深々なアナタ、必見!
ナルニア国ものがたりの読み進め方(実は、刊行順に読む以外に作品内の時系列に沿って読む方法)も紹介。また、キャラクターガイドもあるので、映画公開前の予習・復習もこれで完璧ですね。
活字倶楽部 8 巻38 号/「ナルニア国ものがたり」)


今年六月、中咽頭癌のため七七歳で亡くなられた長新太さん。
「MOE」、「POOKA 絵本工房」、「母の友」、「illustration」、各誌揃って長さんを偲んで特集が組まれています。
「なかなかうまくいった人生だった」
長新太さんの遺書にあった言葉だそうです。今月のillustrationでは、「追悼 長新太」と題して、特集が組まれています。はじめに飛び込んできたのが、長新太さんの仕事場(自宅内)の写真です。「ここで、沢山の絵本が生まれたんだ・・・」とじっくり 見入ってしまいました。数多くの作品をこの世に残してくれた長新太さん。 おそらく、彼の作品に触れた方は多いのではないでしょうか。何度読み返してみても、決して飽きることのない彼の作品。むしろ読むたびに、また違った感覚を呼び覚まされるような気がします。この特集では、そんな長さんと親交のあった方々のコメントが並んでいます。和田誠さん、荒井良二さん、太田大八さんらを始め、数多くの方が 綴ったメッセージは、必見です。
(illustraion  一五六号/追悼 長新太


「こんなにもたくさんのつきぬけた笑いと、すばらしい絵を見せてくれた、長さんとの出会いに感謝しながら!」という言葉とともに、特集が始まります。MOE では、四百冊以上の絵本を残された長新太さんの作品を振り返り、あらためて長新太の魅力をひもといています。
二八人の作家さんが、「わたしの好きな長新太の絵本」を一冊ずつ自筆のメッセージで紹介しています。現役で絵本界に関わっているたくさんの作家さん達が、長新太さんに送るメッセージは永久保存版です。たくさんの作家さんから送られたメッセージは、全面カラーで色彩も鮮やかで、誌面はとってもにぎやかになっています。この色彩のように、楽しく、おもしろく、そして大胆な作風は、まさに、長さんの作品と一緒。たくさんの作家さんに尊敬され、愛され、影響を与えられたのですね。残された作品を鑑賞して、それが次世代へと引き継ぐことができたら、なんと素敵なことでしょう。


「母の友」の出版社である、福音館書店でも多くの著作を残された長新太さん。長さんの仕事ぶりを知る、初代「母の友」編集長をはじめ、長さんとコンビを組んでたくさんの絵本をこの世に生んだ今江祥智さん、長さんの初めての絵本『がんばれ さるのさらんくん』の物語の作者である中川正文さんたちが、思い出を語っています。
また、闘病中の長さんに寄せられた読者からの手紙も紹介。目頭を熱くさせられました。「母の友」の読者層は、子どもを持つお母さんが多いと思いますが、誌面に長年連載していた「なんじゃもんじゃ博士」を楽しみしていたのは、ダントツでお子さんたちだったようです。男の子が書いた長さんへのメッセージマンガは、長さんの連載を心待ちにしている思いが伝わって来ました。さてさて、長さんの若き頃の写真が一枚。そのお顔は、目もとがまさに長さんの絵本に出てくる登場人物にとっても似ている!と思ってしまうのは、私だけでしょうか・・・??一九九六年に長さんの自宅を訪れてインタビューした模様も再録。数多くの作品を出版した福音館書店ならではの、とことん盛りだくさんな内容です。
(母の友 六三〇号/追悼特集 長新太さん)


長新太さんの最後の絵本となった「ころころにゃーん」は「こどもの絵本0・1・2」(福音館)二〇〇六年四月号に掲載されるそうです。図書館にも長新太作・画の絵本がいくつかあります。
子どもが好きなダイナミックな線、色、そして、大人もクスリとさせられる不思議なナンセンスの世界、 世代を超えて、感じてみてはいかがでしょうか?│あなたが選ぶ「長新太の絵本」は何ですか?
(MOE  二七巻一一号/ちへいせんのみえるところ)



土井章史氏が、長新太さんへの思い出を語っています。彼の「長さんの絵本を一心に見ている子どもに対する嫉妬心」に共感できる方は、かなりの長新太ファンであること間違いなし。POOKA では、若き日の長さんのお仕事「おはよう おうさま」(ひかりのくに 一九六四年十二月号)と「あるく」(キンダーブック 一九七〇年七月号)を全ページ紹介。貴重ですね。
POOKA  絵本工房 vol.2 /追悼 長新太


最近は本が売れないという。発行点数が増えても、1 冊あたりの発行部数が減っているから、小さい本屋さんには決まりきった本しか回ってこないのだそうだ。だから小さい本屋さんはどこも同じ品揃えで、個性がなくなってしまうのだとか。確かに商品が思い通りにならないのでは、本屋さんにとっては厳しい状況でしょう。ところがそんな状況でも、仕入れを工夫して面白い店作りをしている小さな本屋さんもあるんですよ、というのがこの記事。
図書館も大事だけど、本との出会いという意味では、街の本屋さんの存在ってすごく大きいですよね?昔からある街の本屋さんの頑張りにも期待したいし、これから先、こんな個性的な本屋さんが近所に出来たらいいな、なんて思ってしまいました。
(BOOKISH vol.7 /「日本ユニーク書店紀行」)