地域雑誌の草分け的存在が惜しくも終刊に・・・


地域雑誌「谷中・根津・千駄木」。地域雑誌の草分けとして全国的にも有名な雑誌です。
森まゆみさんと山崎範子さん、それに森さんの妹さんの仰木ひろみさんの3人で1984年10月に創刊し、後に川原理子さんも編集に加わっています。
この4人の編集者が、地域の多くの人々と直接会って話を聞き、それを活字に起こすことで、他のメディアでは決して伝えられないものを、今まで23年間に渡って年4回ずつ刊行しつづけてきました。
この地域密着の素敵な雑誌が、あと2年でついに終刊となってしまうのだそうです。

編集部によると「この数年、継続できる最低ラインの7千部を割り、回復できずにいます。そこで、定期購読の節目である2年8冊を責任もって刊行し、93号を最終号とすることにしました。」ということでした。

地域の歴史を聞き書きしたり、お店を紹介したり、地域の古い建築を保存する運動をしたりと、幅広い形で地元に根付いていたこの雑誌がなくなってしまうのは、谷中・根津・千駄木在住の方々ばかりでなく、そんな雑誌をお手本に、いつかは自分の街の雑誌をつくってみようと考えている多くの人たちにとっても、非常に残念なことです。

ゆうき図書館には、1984年の創刊号から最新号まで、「谷根千」バックナンバーが全部揃っていますから、皆さんも是非一度手にとって見てみて下さい。
最近の出版不況の影響は、こうした小さな出版社にとって本当に深刻だということでしょう。図書館で借りて読むのもいいけれど、せめて何冊かに一冊くらいは本を買って読まないと、出版社も本屋さんもどんどんなくなってしまいそうで心配です。
そう言えば、図書館の近くの本屋さんも廃業しちゃうそうですし・・・



(「谷中・根津・千駄木」ホームページhttp://www.yanesen.net/