vol.20

■ホームページの手引書?!
 インターネットサービス(mixiなどのSNSやブログなど)で、もう誰でも簡単に情報発信できます。ソフトや本を参照すれば、ホームページを作成して公開すること自体、そんなに難しくはないので、活用する人も増え続けていますね。けれど、学者や専門家が、個人でウェブを管理したり、ホームページで専門知識を競うように公開しあうという状況には、残念ながらまだ至ってはいないよう。
これはホームページのデザインなど「見せ方」に関する情報は溢れていても、肝心の「何を見せればいいのか」に関する手引きがないのが、その原因の一つかもしれない。だからそんな方たちの役に立つ手引書を作りたいという、著者の岡本氏。これは研究者に限らず、個人の趣味などに置き換えて読むと、多くの人が頷ける内容ではないでしょうか?  漫然と情報を流すだけに陥らない、さらに役立つような内容にするためのホームページづくりの手引き。これからホームページを作ろうとしている人や、もっと活用したい人にとっても、ヒントになりそう。
そんな待ち遠しい本の刊行のお知らせです。
(情報管理 四十九巻二号/「「これからホームページをつくる研究者のために」刊行を前にして」) 


■こんなブックガイドあります。
 ブックレビューや書評、ブックガイドなど、本を紹介する記事は多くあります。その中でも、ちょっとインパクトがある(?)ブックガイドがあるのをご存知でしょうか。それは、「UP」4月号の特集です。
 言わずと知れた東京大学の教師にアンケートをとり、新入生の読書プランの一助にと企画された特集で、一九八八年以来、今年で十九回目を迎えるもの。(なんと、今までに延べ四七六名の教師が登場しているということになるそうです。)そのアンケートの内容は、「印象に残っている本」「新入生が専攻を選ぶときにヒントになる本」、「私がすすめる東京大学出版会の本」、「私の著書」などの設問に答えていただくというものです。そしてそのアンケート結果が、大学の新入生向けに贈るブックガイドとなるというわけです。
 そもそも、「UP」とは、一九七二年十一月に創刊され、学問の最前線やその周辺のトピックス、読書論や書物をめぐる小論・エッセー、歳時記風のコラムを載せている雑誌です。
 在学の有無に関わらず、東大教師という学問のスペシャリストに紹介された本に興味がある方って結構多いはず!
(UP 三十五巻四号通巻四〇二号/「東大教師が新入生にすすめる本」)



■国内外のネット事情
 新聞などには掲載されないインターネットの事件や流行を紹介しています。
その中で、今回着目したのはブログが文学賞候補になったという記事。優れたノンフィクション文学に与えられるというイギリスの有名な文学賞に、イラク人女性のブログがノミネートされたそうです。
 ブログ名は「Baghdad Burning(バグダッド・バーニング)」。イラク戦争時の生々しい生活の記録、占領下のイラクの状況、そして現在もなおその実情が綴られています。戦時下や占領下の生活とはどういうものなのか?テレビや新聞といったメディアを通しての情報ではない、戦争を体験した人の真実の声が発信されています。果たして文学賞を受賞できるのか?アドレスは記事に掲載されています。邦訳版があるので、関心のある方はアクセスしてみてください。
 また、2003年8月から2004年5月までのブログが収録された本がゆうき図書館にあります。
バグダッド・バーニング イラク女性の占領下日記」 リバーベンド著  302.2リ
(YAHOO!Internet Guide JAPAN /11巻6号通巻125号「インターネット事情通」)



■お寺で旅心
 本来は修行僧のための宿泊施設であるお寺の宿坊を、ユースホステルとして一般旅行者に開放するところが最近多いそうです。
 座禅、写経、読経、精進料理に朝のお勤めと、普段なかなかできない貴重な体験ができます。現在では、旅行といえば名所観光やショッピング、その地の美味しいものを食べるなどが普通ですが、昔は神社仏閣への参拝を目的に旅をしていたといいます。
 旅の種類も目的も色々ありますが、お寺という静かで厳かな場所で、規則正しい生活を送る。そして、心を落ち着かせて瞑想にふける。そんな旅もたまには良いかもしれない・・・とこの記事を読んで感じました。 歴史深く由緒あるお寺がたくさん紹介されています。興味のある方、普通の旅行では物足りないという方はぜひ。
(とらいべる 五十五巻十号/「ユースホステル探訪 お寺に泊まる」)